当法人は、平成26(2014)年1月5日、“社会福祉活動団体オリーブの家”として設立しました。同年3月3日、熊本保護観察所から委託事業としての登録が認められ、刑余者等の社会復帰を支援する事業として「自立準備ホーム・オリーブの家」の運営を開始しました。同年10月にはNPO法人となり現在に至ります。平成30(2018)年にはコーポ池田の全室を借り上げました。事務所、食堂、宿直室等および入室者用に6室を準備しています。
自立準備ホームは、熊本保護観察所から委託要請のあった人を受け入れ、住居と食事の提供を行います。住所が定まることで就職活動も可能となり自立への本格的な活動がスタートします。
入室者には入居規則を守って頂き、生活習慣の改善、考え方や思考パターンの変革を促しつつ、ハローワークと連携して就労支援を行っています。国からは、入室者一人につき、一日5,346円の委託費が支給されます。本人にとって入室期間中の負担金はありません。その間に就職し、働いて得た収入は全て自立資金とする事ができます。
一方で、障がいのある人、高齢の人は働きたくても働く事自体がとても困難です。そんな人たちのために入室期間後に、市の生活保護課との連携で、生活保護を受給できるよう手伝いをしています。自立準備ホームに入居中は生活保護課からの生活費は出ませんが医療保護受給によって無料にて病院に通院することが出来ます。
令和5年度の社会復帰支援の人数は、1年間で12名(前年度13名)の刑余者等の社会復帰支援を行いました。9月末現在の入居状況は、6名/6室です。創立以降の10年で、延べ人数は164名となりました。
国内における再犯率に関する現況は約5割にも上ります。そのような中で、当オリーブの家のファミリーの再犯率は、これまでの累計実績として2割を切っております。
今後は、今のコーポ池田以外にも、別に一棟のアパート物件を借り受けて、自立準備ホームとしての新たな受入れ居室を準備できるよう、取組みをしています。